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発達障害を持つ上司との接し方

発達障害の上司にはどんな特徴がある?

発達障害は10人に1人いるとされている精神疾患で、子供の頃に気づくより、大人になってから初めて気づくケースが多いという特徴があります。
そのため、自身では自覚していないけれど発達障害を患っている人はとても多いのです。
発達障害は大きく分けると、注意欠落多動性障害のADHDに加え、他人とのコミュニケーションが苦手なASD(アスペルガー症候群や自閉スペクトラム症候群)、また知能の発達が遅れているわけではないものの、読むとか書くといった学習障害をもつLDなどが挙げられます。

そうした発達障害を持つ人が自身の上司となってしまうことは、決して珍しくありません。
その場合には、以下のような特徴が見られます。

1つ目の特徴は、理路整然と話をすることが苦手なために、とかく感情的になりやすいという点です。
また問題が起こると、パニックになりやすい傾向があります。
理論的に考えて動くことが苦手なため、衝動的に動いてミスをすることが多かったり、作業が非効率という事もあります。

2つ目の特徴は、会話のキャッチボールが苦手なために、丁寧に説明しても間違った解釈をしたり、何度も同じ説明をしなければいけないこともあります。
3つ目の特徴は、嘘をつくことがあるという点です。
自分に都合が悪くなると他人のせいにしたり、嘘をついてその場をとりあえず乗り切ろうとする傾向があります。

4つ目の特徴は、部下のミスに対しては攻めるだけで解決策を提示しない傾向があるという点です。
具体的な解決策がないため、部下にとっては同じミスを繰り返さないように試行錯誤するしかありません。

発達障害の上司とはどのように接したらよい?

発達障害の上司に対しては、部下の側から対応方法を工夫することで、部下にとって働きやすい環境を整備できることが多いです。
例えば、コミュニケーションにおいてはあいまいな表現はできるだけ避けて、具体的でストレートな会話をモットーとしましょう。
発達障害の上司は会話の内容を文字通りに受け止めるため、湾曲な表現をしても誤解を招くだけです。

また、言葉だけではなかなか理解してもらえないと懸念される場合には、グラフやチャート、絵などを活用しながら視覚的に訴求すると良いでしょう。
発達障害に対しては、視覚的に訴えることが最も大きな効果を期待できることが分かっています。
そのため、言葉だけ文字だけというのではなく、必ず視覚的にアプローチできる方法を模索しましょう。

コミュニケーションにおいては、もしも上司が失礼なことを発言したなら、ストレートに「やめてください」という必要があります。
例えば女性社員に対して「その髪型は老けて見える」とか「太って豚みたいだ」などの発言はコンプライアンスの面からもご法度ですが、発達障害の人はそれが理解できずに発言してしまうことがあります。
その場合、傷つくのでもう言わないでくださいとストレートに言うことで理解を促せます。