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遅寝でADHDのような症状が出ることもある!?

ADHDは睡眠の質が悪くなりやすく、往々にして睡眠不足に悩まされます。しかし、健常者であっても、「遅寝」でADHDのような症状が出やすくなるという研究結果が名古屋大・浜松医大から発表されました。

夜10時以降に寝る子はADHDのような症状が現れやすい?

この研究によると、夜10時以降に眠る子どもは、集中力の欠如や不注意といった症状が出やすいとのこと。つまり、遅い時間に眠っていることで日常生活に影響が出ている子どもが、ADHDと誤診されている可能性があるというのです。ADHDは3歳児検診で発見されることも多いので、これは幼稚園〜小学生の段階で診察を受けた人かもしれませんね。

なお、今回はあくまでも「子ども」の話なので、大人になってから発見される事例については言及されていません。ただ、うつ病などの精神疾患とADHDの不注意の症状はよく似ているので、それで誤診されている大人もいるかもしれない、とは言われています。すでに診断を受けている人にとっては、無関係とは言えないニュースです。

発達障害とは、「日常生活がままならない」という程度を度外視すれば、不注意も、物忘れも、こだわりも、誰にでもある傾向です。専門医にとっても判断が難しいと言われているので、誤診はあるだろうなあと思います。当事者の頭に時折「誤診なのかもしれない…?」という可能性が頭をよぎるくらい、これは根深い問題なのです。

睡眠を軽んじてはいけない

睡眠不足が注意欠陥をますます悪化させるし、ADHDでなくても、睡眠の質が低下すると注意欠陥のような症状を引き起こす、という結果は、人にとってはなかなかショッキングなものです。睡眠に関する問診の程度によっては、過剰なADHD診断がされていることを示しているからです。中には、自分のふがいなさ、自信の無さを肯定してくれる診断名を心のよりどころにしてしまっている人もいます。

人が睡眠をおろそかにすることで、日常生活が制限されるほどの悪影響がある、ということは覚えておきたいところ。どんなに興が乗ったタイミングであっても、睡眠を大事にしたいですね。