ADHDがドライブをするときに注意すること
「不注意」「衝動性」という特性をもつマルチタスクが苦手なADHDが自動車事故を起こしやすいなんて、データを見るまでもなく明らかです。実際にADHD傾向のある人は事故を起こしやすいというデータもあるようです。
今回は、ADHDがドライブの際に気を付けるべきポイントについて解説します。
自分の特性をよく理解して乗ろう
衝動性が高ければ、渋滞などに巻き込まれてイライラしたり飛ばし過ぎたりするでしょうし、不注意が高ければ、ぼーっと走ってガードレールにぶつかったり、ウィンカーを出さずに曲がってしまうなど手順をすっ飛ばしたりすることもあります。
危機感を感じてゆっくり法定距離で走るものの、それはそれで危険なんですよね。救急車が来たら白線を無視してもいいから道を譲らないといけませんし、1車線ではダラダラ走る方が迷惑です。「ルールを守り過ぎる」危険性はADHDよりもASDの傾向ですが、委縮したADHDがびくびくしながらハンドルを握っても、おそらく似たような状況になります。
こういった危険性があると聞けば、はじめから乗らないという選択肢もあるかもしれません。しかし、車は行動範囲を広げてくれますし、職種の可能性も広げてくれます。車社会の県では、車に乗れないと買い物や通学さえままならないので、自信の喪失に繋がってしまうでしょう。人生のQOLに、車という移動手段は大きく関わりかねないのです。
なので、もしドライバーとなるなら、自分の運転傾向をしっかりと把握し、危機感を持ち、対策を講じたうえで車に乗ることが大切です。
適度に休みましょう
ADHDが過剰に集中しているときにはまったく疲れを感じませんが、限界が来るとどっと疲れて運転さえできなくなります。経験がないでしょうか、仕事に打ち込みすぎてランチをすっ飛ばして空腹のあまり動けなくなったとか、ふっと集中力が切れたら何もやる気が起きなくなってその場で眠ったとか。これが会社や家ならマシですが、走る凶器である”車”でやってしまうと最悪です。
運転中も時間をみながら、「もうちょっと走りたいな…」という気持ちをぐっとこらえて、定期的に休憩を取りましょう。とにもかくにも、自分の脳を信じすぎないことが大切です。