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自己診断はNG!必ず病院で診断を受けるべき理由

発達障害の知名度が上がるにつれて、「自分はADHDだから…」と心療内科へ診察を受けに来る人がいるそうです。医者が「紹介状はありますか?」と聞くと、インターネットで見つけたチェックシートに該当したから、というケースもあるそうです。

ADHDと自己判断をしないほうがいい理由

発達障害を見分けるには、専門医からの診断が必要です。幼いころに療育(発達支援)を受けていたとしても、発達障害であるとは限りません。

適当な病院だったら2回目くらいで薬をポンとくれるかもしれませんが、まっとうな病院だったらまず診断と検査です。いい心療内科は、私たちにとってはもどかしいですが、体を気遣って、薬を出し渋ってくれます。

ADHDにかかわらず、発達障害は専門医に見てもらい、診断を受けて初めて分かるものです。日常にどれくらい影響が出ているのか伝えないといけないので、自己申告も重要ではあるのですが、実際には白黒はっきりと分かるものではありません。

診断書に至らなかったグレーゾーンの人たちもいます。体調不良や別の病気が原因だったということもあります。

さらに、幼少期に診断されると、しっかりADHDと診断されているにもかかわらず、自己申告用のチェックシートの該当項目がむしろ減るという皮肉な結果になることも。
(幼少期からの訓練により、日常の困りごとを解決する工夫が習慣化しているためです)

日常のトラブルを解決するのが大事

大切なのは病名ではなく、「どれくらい困っているのか」。困りごとが解決しないなら、セカンドオピニオンが重要なときもあります。

人は物事に原因を求めてしまいます。自分が原因不明の体調不良だったら、早急に病名が知りたいと思うのは、無理もないことです。

それは、病名を知って早く治療したいという気持ちもあるでしょうし、周囲から「病名がないなら甘えだ」といわれる声を恐れてのことかもしれません。だから、ちょっとでも病名を特定できそうだったら、それが本当でなくても、人は簡単に信じ込んでしまうというのを忘れてはいけないと思います。

病名にとらわれすぎると、今度はその病気をあてにして、日常生活を攻略するモチベーションが失われてしまうというのもデメリットです。

本当に日常生活で困っている場合は、医師にかかりましょう。それでどういう結果が出ても、病名にこだわらずに、自分自身の困りごとを解決するという目的のために、対策を講じたり、セカンドオピニオンを求めたりするのが大切だと思います。