薬は飲んだほうがいい?
ADHDの薬にはどんな副作用がある?
ADHDの症状は、薬を服用することによってある程度緩和できます。
しかし、人によっては薬を服用することによって副作用が出てしまうことがある点は、理解しておきましょう。
副作用が起きる原因ですが、薬効成分が体内の別の所にも作用してしまうことで起こります。
例えば、脳内に十分なドーパミンを届けようというお薬が、体内に入って別の神経伝達物質に届けてしまうことがあります。
また、薬効が作用して集中力が高まったけれど、薬の効果が持続することでなかなか寝付けず不眠になってしまうこともあります。
ADHDの薬によって、具体的にどんな症状が起こるのでしょうか。
多く見られるのは、食欲不振や頭痛、また吐き気などが挙げられます。
睡眠障害も多くの人が経験しており、集中力がアップしすぎて不眠になってしまう人もいれば、薬の作用が切れると猛烈な睡魔に襲われて昼間でも眠くて仕方ないという症状を経験する人もいます。
ただし、ADHDの薬を服用した人全員がひどい副作用に悩まされるというわけではありません。
多くの人は、気になる副作用を経験せずに済みます。
それに副作用が出てもADHDの薬には複数の種類があるため、薬を変えることで快適になるケースも少なくありません。
長期服用すると薬物依存になる?
ADHDの薬にはいろいろな種類がありますが、どの薬も高い安全性を確保しており、依存しないための配慮がされています。
1日に服用できる量が決められているのは、そのためです。
しかし薬の種類によって、依存しやすさは多少変わります。
中でも最も依存性が高いと言われているのはコンサータという薬で、これは薬をやめても手が震えるとかイライラするといった目に見える離脱症状は起こらないものの、「やめたらまた症状が出るかもしれない」「やめると日常生活が送れない」など、精神的な依存性が出てしまうことがあります。
ADHDの薬はどんなタイミングで辞める?
ADHDは、薬を飲んでも完治できるタイプの精神疾患ではありません。
自身の生活環境を工夫したり改善しながら、症状と向き合いながら生活しなければいけません。
そのため薬を何日服用すれば辞められるというタイミングは、残念ながら訪れません。
しかし、ADHDのお薬を一生飲み続けなければいけないというわけではありません。
人によっては、生活環境やライフステージが変わったことによって不安に感じる要因がなくなり、薬を飲まなくても穏やかな毎日を過ごせるようになります。
お薬をやめるタイミングは、人によって異なります。
多くの場合には気持ちが前向きになって、他人とうまくコミュニケーションをとれるようになってきたと感じたり、失敗しても以前ほど落ち込まなくなったと感じた時に、それならお薬をやめてみようかなという気持ちの切り替えができます。