1. >
  2. >
  3. 不注意から起こる漫然運転とは

不注意から起こる漫然運転とは

ADHDの人は特に注意したい漫然運転とは?

自動車を運転する際には、常にその場の状況を総合的に判断しながら、瞬時に物事を判断して行動するというマルチタスクなスキルが必要不可欠です。
しかしADHDのような発達障害を持っている人にとっては、このマルチタスクが上手くできず、ドライビング中にヒヤリとする経験があるかもしれません。

ハンドルを握る際、しっかり前を見て視線をそらしていないにもかかわらず、対象物に十分な注意を払っていないという不注意が原因でヒヤリとするのが漫然運転です。
わき見運転のように明らかな前方不注意という状況ではなくても、十分な注意を払っていないことが原因で事故を引き起こした場合には、当然ながら罪に問われてしまいます。

漫然運転の対策

安全運転を心がけている人でも、運転中にぼんやりしたり何か別のことを考えていたりすると、どうしても前方への注意が欠如しがちです。
そうした状況では、やはり事故が起こりやすくなってしまうでしょう。
そうならないためには、自分の運転技術に対して過度の自信を持つことなく、常に「何か起こるかもしれない」という危機感を持ちながらハンドルを握ることがとても重要です。

ADHDを持っている人は、漫然運転が起こりやすい傾向があります。
その対策として、いくつかの点に注意すると良いでしょう。

1つ目は、疲れている時や睡眠不足の時にはハンドルを握らないという点です。
集中力が低下しやすい時には、できるだけ運転しないという判断をしたいものです。
同じ理由で、体調が良くない時や大きなストレスを抱えている時にもドライビングするのは避けたほうが良いでしょう。

2つ目は、目的地までのルートは事前にチェックするという点です。
近年では事前にルートを把握しなくてもカーナビが道案内をしてくれます。
しかし、ADHDのようにこだわりが強い人だと、自分にとって運転しやすい道やルートを選びたくなるものです。
そのため、事前にカーナビを使ってルートを設定したり、天気や視界なども考えながら安全に目的地まで到達できる方法を模索することで安心感を得られます。

3つ目は、運転中にぼーっとしない工夫をするという点です。
例えば好きな音楽を聴いても良いですし、同乗者がいるなら会話をしても良いでしょう。
音楽や会話だけに気を取られるのはNGですが、何か考え事をして注意欠如する事態を防ぐという点で、常に意識を研ぎ澄ました状態でいることはおすすめです。

4つ目は、自身でハンドルを握る以外の移動手段も考慮するという点です。
ヒヤリとする経験が多い人だと、運転することで大きなストレスを感じるかもしれません。
そのため、自身で運転しなくても目的地へ到達できる交通手段を他にもいくつか模索することで、その場の状況や精神状態に合わせて取捨選択しやすくなるでしょう。